2025.2.19《 2025年は「桂米朝生誕百年」の年 》

今年は桂米朝没後10年にあたります。そして、生きてたら100歳になる年なのです。そこで、米朝事務所は桂米朝生誕百年を記念した行事を色々と企画しています。

まずは「桂米朝顕彰碑」の建立。これは住吉大社からのお申し出により叶ったことなのです。実は2003年に宮司さまが「人間国宝の米朝師匠に住吉大社の神館で『住吉駕籠』を演じていただきたい」と依頼され、落語会が開催。それ以来、神館での「升の市 住吉寄席」がほぼ毎年開かれてきたのですが、この度「生誕百年を記念して米朝師匠の顕彰碑を建てたい」と仰って下さり、門前町である粉浜商店街や、うどんや風一夜薬本舗さまなど、多くの方々のご協力のもと、実現の運びとなりました。

1月30日の除幕式には米朝の直弟子も集まり、記者会見もさせていただきました。私はかねてより「すみよっさん」が大好きで、定期的にお詣りに来ていたのですが、また行く楽しみが一つ増えました。

https://www.yonedanji.jp/2016-12-09%e3%80%80%e3%80%8a%e4%bd%8f%e5%90%89%e5%a4%a7%e7%a4%be%e5%8f%82%e6%8b%9d%e3%80%8b/

次に挙げるは、京都の出版社「淡交社」から刊行された米朝本『桂米朝が遺した宝もの』です。この本は落語作家、小佐田定雄さんの監修のもと、二部構成に仕上がりました。第一部は桂米朝研究の第一人者でいらっしゃる小澤紘司さんが纏め上げた米朝の足跡です。誕生から文化勲章受賞に至るまでの道のりを貴重な写真や資料とともに80篇の随筆に綴られました。第二部は直弟子によるエッセイ。意外な米朝の一面に思わずクスッと笑ってしまいます。直弟子以外にも、文珍・南光・鶴瓶のお三人さんによる鼎談や、米朝宅での住み込みを経験した吉朝一門による座談、はたまた三人の息子による思い出語りもございます。よろしければ、お手に取って下さいませ!

https://www.book.tankosha.co.jp/shopdetail/000000002096/14/page1/order/

続いては、米朝展の開催。桂米朝は姫路出身ですが、30代後半から亡くなる時まで尼崎で暮らしました。その尼崎市総合文化センターの美術ホールで、今月8日から「生誕百年・没後十年特別展 桂米朝 噺家の姿」と題する展覧会が開かれています。

米朝生誕百年の今年は、実は昭和百年でもあり、ラジオ放送開始百年でもあるのです。大正14年生まれの桂米朝が物心ついた時にラジオから聞こえてくる噺は江戸落語ばかり。東京に憧れ、大東文化学院に入学し、漢文学を研究する傍ら、歌舞伎・落語・講談・浪曲にのめり込み、東京で師と仰いだ正岡容から「君は上方落語の復興に魂を注ぐべきだ」と諭され、四代目桂米團治に入門するという過程がよくわかる展示内容となっています。入場無料で、3月23日までの開催です。

https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/manabu/art/1040277/1040283.html

そして、落語会については、米朝の命日である3月19日と翌20日の二日間にわたり、サンケイホールブリーゼにて米朝十年祭「米朝一門会」が開かれます。映像による桂米朝の落語もご覧いただけますので、どうぞ会場へ足をお運び下さいませ。

https://www.sankeihallbreeze.com/schedule/202503/19/

これ以降、約半年かけて、全国各地で「桂米朝生誕百年記念」の落語会を開催する予定でございます。この機会に桂米朝の人となりを感じていただけたら幸いです。詳しくは米朝事務所のホームページなどをご覧下さい✨️

https://beicho.jp/