「言いたい放談」<33>(2008年12月19日)
最近、大麻所持で逮捕される若者が増えています。もちろん、大麻吸引は違法行為ですが、果たしてどれだけの人が大麻(マリファナ)と覚せい剤の違いを説明できるでしょうか。
阿片(モルヒネ)やコカインを含め、すべてが一緒くたにイメージされ、結局怖さの本質がかすんでいるように思えてなりません。例えば、大麻は依存性に関しては低いと言われています。いや、私は何も大麻を奨励しているわけではありません。麻薬であることは変わりなし。
ただ、麻は昔から日本人の生活に無くてはならぬ植物でした。喘息や緑内障の薬として重宝され、紙や注連縄(しめなわ)にもなり、油まで取れたのです。何より天皇の大嘗祭での衣服(麁服・あらたえ)にもなるのですからね。
かほど尊き伝統を断ち切ったのはGHQ(連合国軍総司令部)だったとか。1948年、占領政策の一環として麻に「悪」のレッテルが貼られました。実は、昔はアメリカでも栽培されていたのです。それが禁止されたのは1938年のこと。石油から多くの製品が作れるようになった瞬間、紙や油が取れる麻が「目の上のこぶ」になった!
石油を牛耳ることでさまざまな産業を独占した国際財閥ですが、数十年経った今、金融破綻に至りました。皆さん、今こそ麻を見直しましょう。