桂小米朝の「新・私的国際学」<1>(2003年4月6日)
お待たせしました。過激な発言で、周りをヒヤヒヤさせる小米朝が紙面に戻って参りました。読者の皆様のご賛同を得ることができ、「私的国際学」を再開いたします。どうぞ、よろしく!
昨年暮れに筆をおいてから約三カ月――。私の国際経済に対する考え方は少しも変わっていません。1985年の「プラザ合意」以降にバブルが作られ、1990年2月21日にそれが壊され、今日に至っています。来る2005年は第二次世界大戦からちょうど還暦にあたり、“第二の敗戦”と位置付けてきました。
近頃、それがだれの目にも映るようになったのではないでしょうか。劇場がなくなり、遊園地がなくなり、何より財源が底をつきました。しかし、年度末の道路工事は相変わらず花ざかり。そして、日経平均株価が一時八千円を割ったのに、為替レートは円高に振られたまま。
たまに思います。「落ちるとこまで落ちないと、行政改革できないんじゃないか」ってね・・・。
ただ、一縷の望みは「日本人は日本が好きだ」ということ。国際金融財閥が日銀にゼロ金利政策を取らせ続けていても、ほとんどの日本人はドル預金に変えません。外国人投機家が不思議がるところです。日本人は根本的に円が好きなのです。まさに円は異なもの。ここに日本再生のヒントがあるのではないでしょうか。地に足ついた生き方がいよいよ範となる時代になりそうです。
先日、永田町の議員会館に行ったところ、四十代の国会議員に気骨ある人が多いのに驚きました。平成維新の予兆さえ感じました。
ときはイラク戦争真っただ中。私は「ブッシュ一族が起こす武器弾薬在庫一掃セール」と捉えています。社説と意見の食い違うこともありましょうが、噺家のたわごとと軽く流しておつき合いくださいませ。