2010.11.26 「藤田美術館」

今年の紅葉は例年になく綺麗のだとか。でも、このところ連日走り回っている私は、全く名所に行く余裕がありません。名勝に行かずとも、どこででも紅葉を見たら良さそうなものですが、それすら叶わぬ日々が続いています。

そんな折り、大阪市内で二時間ほど空きが出来たので、「そうや、太閤園の喫茶で庭園を見ながら、書類整理をしよう」と思い立ち、玄関前まで行くと、向かいの藤田美術館が「開館中」としてあったので、「そうや、今までゆっくり見学したことなかったから、一度覗いてみよう」と門を潜ったら、いきなり綺麗な紅葉が目に留まりました! ゆっくり紅葉を愛でて、写メを撮り、ゆったりした気分で建物の中に入ることができました。

展示品は目を見張るものばかり。江戸時代、桃山時代、鎌倉時代、古くは平安時代の書や調度品の数々。重要文化財に指定されているものが、いくつも並んでいます。「さすが藤田男爵の一族は違うなぁ」。このへん一帯はもともと明治の財閥、藤田傳三郎男爵の邸宅だったのです。やがて、三人の息子に三分割され、それぞれが広く世間のお役に立つように使おうと、いろんな形で運営されてきました。すなわち、藤田邸跡地公園、大阪市公館、太閤園、そして藤田美術館として…。

今回、面白いと思ったのは、千利休自筆の書。松茸を貰ったお礼に綴った歌一首が添えられた手紙なのですが、(字は上手いのでしょうが)結構ぞんざいに書かれていて、良く言えばおおらか、悪く言えば大まかな利休の性格が見て取れました。

ゆっくりと見学したので、当初の予定だった太閤園での書類整理と庭園観賞をする時間は無くなりましたが、心にゆとりができました(^ー^) 皆さんも太閤園へ行く前に立ち寄られてどうですか? 今回の秋季展は12月12日まで開いておられるそうです(06-6351-0582)。あ、尼崎市の「桂米朝展」の期日とおんなじや。こちらもよろしく(^^ゞ

 小さい紅葉見ぃつけた