2011.03.13 「東日本大震災という名前に」
12日(土)も 「東西落語聴き比べ」 というタイトルで林家たい平さんと一緒に富山県を回っていました。
テレビで地震による被害の甚大さが時々刻々と伝えられるにつれ、 「どんな高座を勤めたらよいのか…いや、普通に落語をやってよいのか」 という不安に駆られてきました。 そんな時、興行主のZipさんが 「少なくとも富山は今、平穏です。そして、落語会を楽しみにこれだけのお客様がいらしています。ひょっとしたらここでも近いうちに興行が打てなくなる時が来るかもしれません。どうか富山の人たちに “笑い” で元気を与えて下さい」 とおっしゃいました。 なるほどと思いました。 「これが私の仕事か…。仕事のある内は、精一杯本業を貫こう」 と。
実際、富山のお客さんはとても喜んで帰られました。 帰宅後、テレビをつけると、また震災の現実を目の当たりにします。 興行はホンの暫しの清涼剤か。 そういや、阪神大震災の時も同じことを感じたな。 あの時は私は被災地の住人。 ある日、東京に飛んで高座に上がり、 「被災地から参りました」 と言うだけで、拍手喝采を受けました。 そして大いに笑っていただきました。 今度は立場が逆。 今、東京では殆んど興行が打てません。 あの時の御恩返し。 関西で仕事ができることに感謝して、関東・東北の方々に支援と祈りを捧げます。
東日本大震災と名前が改まり、時々刻々と伝わる内容は壮絶です。 地震による山崩れ、津波の恐ろしさはもちろんのこと、何と言っても福島の原子力発電所の事故は現在進行形です。 日本の根幹を揺るがす大問題。 命を賭けて取り組んでおられる現場の方々! 本当にご苦労様です。 頭が下がります。 メルトダウン(炉心溶解)が何とか収まることを心よりお祈り致します☆☆☆