2011.04.25 「嵐の前の忙しさ」

ミュージカル 『太平洋序曲』 の開幕が6月17日。 そのお稽古が5月から始まります。 歌あり、踊りあり、おそらくは怒涛の毎日となるでしょう。 今は、まさに嵐の前の忙しさ! 静けさではありません。 稽古が始まるまでに色々と片付けておかねばならぬことが山積みで、大変です。 まずは散らかりきった部屋の整理。 それから神戸新聞のコラム執筆。 今月末に演じる 『菊江仏壇』 の稽古。 7月に新宿で開催される “米朝展” の下見 (これについては後日、申します)。 そして、『太平洋序曲』 の台本・楽譜の整理と、目まぐるしい日々が続いています^^;

 

そんな中、俳優の近藤正臣さんからお誘いを受け、近藤さんが出演中の新歌舞伎座での “石川さゆり奮闘公演” を観に行きました。 近藤正臣さんは若い頃から大の米朝ファン。 そんなよしみで、私も郡上八幡の落語会の関係などで正臣さんと親しく喋らせていただくようになり、今や兄弟のような関係です。 そのお兄さんからのお誘いとあらば、何をさておいても飛んで行くところ。 しかし、実際に行ったのは千龝楽の二日前でした。 実は、もっと早くに伺うつもりが、観劇予定日の前の晩に飲みすぎて、その日は寝過ごしてしまいました。 二日酔いの結果、千龝楽の二日前になってしまいましたf(^_^; 

 

でも、行って良かった! お芝居のタイトルは 『夢売り瞽女』。 盲目の旅芸人、瞽女 (ゴゼ) たちの話です。 近藤さんの役どころが、一登場人物でありながらナレーターにもなるという設定なのです。 こんど私がやる役とオーバーラップし、とても勉強になりました。 お兄さま、何をされてもかっこいいです! 私もあやかりたい☆

 

そして何より、石川さゆりさんの美しかったこと! 主人公の瞽女、たまえに扮した姿が愛しく、哀しく、一言一言に心が揺さぶられ、気がつけば涙していました。

 

後半のショーは一転して、パワー炸裂。 『津軽海峡冬景色』 で始まって、『春一輪』 『能登半島』 と続きます。 「ソーラン節」で盛り上げて、『滝の白糸』 『夫婦善哉』 と小説を歌にしたシリーズでグッと聴かせます。 朗読から入った 『飢餓海峡』 は圧巻でした。 そして、締めくくりが 「天城ごぉぉえ~♪」。 あっという間の夢空間でした。

 

終演後、近藤さんの楽屋を訪ねると、「さゆりさんを紹介するわ」 と、私を座長部屋に連れて行って下さいました。 突然の訪問にも拘わらず、さゆりさんは丁寧に、そして気さくに話しかけて下さいました(^ー^) 但し、最初、私を小春團治さんと間違えておられたらしく、「私、あなたの落語、聴いてるのよ。とっても好き、冷蔵庫の中でいろんな具材が喋る噺。面白いわねぇ!」 「……」。 小春團治兄さん、『冷蔵庫哀歌』 は私のネタということにしておいて下さい☆

 

(ちなみに、公演は25日で終了)