2011.08.30 「民主党の新代表、野田佳彦さんはカッコいい!」
29日、東京・ホテルニューオータニで行われてた民主党両議員総会を、私はNHKのテレビ中継で大体見ておりました。代表選のスピーチは落語コンクールに近いものがありますね。緊張感が漂う中、ユーモアを交えつつ、聴衆を和ませたり、食い付かせたりさせるのです。最後にオチは要らぬものの、15分の持ち時間で5人が代わる代わる喋るさまは、まさに落語会を…それもコンクールを見るようでした。
スピーチで凄いなぁと思ったのは、まず馬淵澄夫さん。ご自身の生い立ちを紹介しながら、政治への思い入れをとても素直に語りかけて行く様子に、魂を揺さぶられました。とても純粋な方なんだろうなと思いました。でも、そのあとに出られた野田佳彦さんはもっと凄かった! 魂の素直さに加え、包容力を感じました。
このお二人のスピーチに共通するのは、ほとんど本音をご自分の言葉で喋られたということ。落語も同じだなぁと思います。まず、伝えるものに魂が込もっていることが大前提。それが無ければ感動してもらえません。そして、それを如何に自分の言葉にして話すか。二人とも、それが素晴らしく、言葉を生業とする私は大変勉強になりました。
但し、テレビカメラはスピーチが終わった後の候補者の顔も捉えます。その時、馬淵さんは目をつぶっていたり、雑誌を読んでいたりと、ほかの人の話を聴くという姿からは程遠い映像ばかりが映し出されました。「総理の品格の有無というのは、こういう所に出るんやなぁ」とチラッと思った次第。
野田佳彦さんは、スピーチの途中で笑いも取りながら、最後は「ドジョウのように泥臭い私ですが、泥まみれになって国民のために命を賭ける所存です」と熱弁をふるわれました。「ドジョウだけに、日本の土壌も良くします」というオチを言って欲しかったが、やはりそれは言われず、しかし万雷の拍手で終わりました。
そして、野田佳彦さんが新しい代表、そして総理に──。就任最初の挨拶の言葉が「ノーサイドにしましょう、もう。」。私は素直に思います。「ようやく政権交代の真価を発揮できる人が総理になられたなぁ」と。これからは派閥のためでなく、況んや自分の保身のためでなく、国民のために政(マツリゴト)を実行する人だけが政治家としての人生を全うできるのではないかと思います。
偉そうに言うて、すみません。本当は新内閣に麻生太郎さん辺りが入ったら面白いのになぁと思っている小市民の独り言でしたf(^_^)