2011.10.10 「天孫降臨の地を探し求めて」
私は古代史研究が趣味。「神社っていつ頃からあるのだろう」と思ったことがきっかけで、地方公演の合間にいろんな社寺を訪れるのが私の趣味…いや、ライフワークとなってしまいました。
実は先月、鹿児島で講演の仕事があった翌日に、霧島界隈の古代史探訪を実現させました。霧島の地は、私が中学2年生だった時、唯一の家族旅行「全日空・南九州2泊3日の旅」で訪れて以来、今まで一度も行く機会が無かった場所です。でも、是非もう一度行ってみたかった。というのも、日本神話で天照大御神(アマテラスオオミカミ)の孫神である邇邇藝命(ニニギノミコト)が高天原から筑紫の日向の高千穂の久士布流多氣(クシフルダケ)に降り立った、いわゆる天孫降臨の場所が本当にここなのかを自分なりに検証してみたかったからです。
天孫降臨の地だと考えられている候補地は、宮崎県に概ね二つあります。一つはここ宮崎県の南の端、鹿児島県に接する霧島連峰(高千穂峰~御鉢)。もう一つは宮崎県の北の端、高千穂町(高千穂神社~天岩戸神社)です。ほかにも、例えば古田武彦氏が主張する福岡県の筑紫(チクシ)の日向(ヒナタ)も候補に上がっていたりで…ホントに難しい。でも、面白い!
今回、長部日出雄氏の著書『天皇はどこから来たか』(新潮社)を参考に、霧島神宮からその古社である神籬斎場まで行き、火山活動が盛んな新燃岳周辺や韓国岳近くを見てまわり、霧島の神秘性を存分に味わうことができました。また、偶然見つけた千里ヶ滝の雄々しさにも感動しました。
但し、二年前に訪れた宮崎県の北の端に位置する高千穂町のほうも、とても情趣に溢れておりました。物静かな櫛触(クシフル)神社や、明るい秘境の高千穂峡に神秘の世界を満喫。殊に、天岩戸神社の東本宮では天鈿女命(像)が迎えて下さり、とても良い氣を感じました。
果たして、どちらが天孫降臨の場所なのかという結論は出ませんでした。でも、あと2、3年の内には、日本神話と日本史の関係を自分なりに明らかにしようと思っていますので、皆さん、のんびりと待っていて下さいね☆☆☆