2012.08.21 「癒しの夏・その2」
NHK教育テレビの『日曜美術館』の東山魁夷特集を観ているうちに、奈良の唐招提寺の御影堂(ミエイドウ)に描かれた襖絵を見たくなり、クルマを飛ばし奈良へ──。
大阪に住んでいて有難いのは、京都・奈良へ一時間足らずで行けることです。
実は、こないだの東寺と同じく、恥ずかしながら私は一度も唐招提寺に行ったことがありませんでした。唐の高僧、鑑真和尚が艱難辛苦の末、日本にやってきて、奈良の東大寺で布教を続け、大和上の称号を得て建てた律宗・総本山の唐招提寺。その息吹を感じるための初めての参拝です。
境内はとても静かで、秘かに咲きほこる蓮の花が印象的でした。しかし、金堂の盧舎那仏は外からしか見ることができず、(仏さまが)ちょっと寂しそうでした。また、御影堂は年に一度(6月6日頃)しか公開されないとのこと。あ~残念! さぞや、襖絵も淋しそうにしているんだろうなと思いつつ、鑑真大和上の御廟、すなわちお墓の敷地に入った途端、急に穏やかな空気に包まれました!
お墓の周りは綺麗な苔の緑でびっしりと覆われ、いろんな小鳥たちがさえずり回っています。ふと、鑑真和尚ってユーモアに溢れる人だったのでは…と思いました(^ー^)
御影堂には入れなかったけど、御廟で鑑真和尚の影を感じることができました(^0_0^)
唐招提寺まで来たので、その足で、近くの薬師寺へもお参りしました。ここは父がかつて関西テレビの番組をしていた時に、今は亡き高田好胤管長(当時)と親しくさせて頂いていた関係で、何度かお詣りに行っておりましたが、最近はトンとご無沙汰になっておりましたf(^_^;
久しぶりに見た境内は──、やはり素敵でした!
好胤管長、西岡棟梁の肝煎りで再建された金堂・大講堂・五重塔は、落ち着いた中に溌剌さがあります。丹(朱色)の色使いがいいですね。薬師三尊像、弥勒三尊像、そして東院堂の聖観世音菩薩像に手を合わせ、すっかり心癒され、奈良をあとにしました。
いにしえの奈良の都に癒された私──、落語という古典にもさらに磨きをかけるぞ!