2013.04.12 《十和田湖&十和田神社》

神社巡りが好きな私、今回は十和田神社をご紹介しましょう。先日、生まれて初めて十和田湖に行き、その美しさに感動しました。

 

 

青森県と秋田県の県境に位置する十和田湖。本州の湖の中では抜群の透明度を誇る十和田湖──、実は火山のカルデラ湖だったんだとか。そう言えば、湖の東側に十和田山があります。湖の北西にはそれこそ大きな八甲田山が聳えています。この辺りは数々の温泉地としても有名なんですね。

 

八甲田山は4月中旬でもまだまだ沢山の雪に覆われています。道路は除雪して何とかクルマは走れるものの、ご覧の通り──。

 

 

脇には今なお数メートルの雪が積まれたまま、溶けずに残っています。

 

大阪はすでに葉桜なのに、こちらはまだツボミも膨らんでいません。

 

青森市街地から2時間かけて十和田湖に到着。

 

 

十和田神社は湖の南東側、秋田県との県境近くにありました。ここの地名は休屋(ヤスミヤ)と言います。

 

 

青森ヒバ材を使った立派な彫刻が施されている本殿。

 

ご祭神は、明治以後は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)となりましたが、もともとは十和田湖の水神さま。

 

 

本殿横の急斜面を登って行き、いくつもの巨石が顔を出している頂上付近に奥宮があり、そこには「青龍大権現」と書かれた祠がありました。

 

 

この奥には“占い場”に降りる鉄の長い梯子があり、青々とした湖面へと続いています。

 

 

逆に、磐座の正面は明るく清々しい空気が広がっています。

 

白い龍神さんと青い目の龍神さん、二体の龍が飛び回っているかのよう(^0_0^)  もちろん目には見えませんがf(^_^)

 

境内はとても広く、西側の御前ヶ浜には「開運の小径」なる“パワースポット”もあります。そして、何と言っても有名なのが「乙女の像」。

 

 

詩人でもあり、彫刻家としても名声を残している高村光太郎の最後の彫刻作品となった「乙女の像」が御前ヶ浜に堂々と建っているのです。

 

 

ここの浜辺に居るだけで、とても穏やかな気持ちになりました。

 

どこかで昼食を取ろうと思いましたが、どこも閉まっています。訊けば、まだシーズン・オフなのだとか。4月1日に“湖びらき”の神事は済ませたものの、遊覧船が動くのは20日ぐらいからだそうです。

 

鳥居前で営業していたお店は二軒だけ。その一つ「神田川」に入ると、ご主人が話しかけて来られました。

 

「今はシーズン・オフですが、観光シーズンに入っても閉まったままの店はかなりあるんですよ。そことそこは倒産したし、あそこは経営者が蒸発しました」

 

──えっ、どうしてですか?

 

「東日本大震災で、観光のお客さんがうんと減ったんですよ。本当の被災地の方々はもちろん大変ですが、マスコミの報道や支援によって復興バブルになっている所も沢山あるんです」

 

──確かに、仙台や福島の市街地は賑やかですよね。

 

「岩手県・宮城県・福島県は注目されていますが、同じ東北でも青森・秋田・山形は忘れられています。震災の年、ゼロになった外国からの観光客──。未だに殆んど変わりません。今、何とかしないと、十和田湖はおしまいになるよと、実は昨日、役所に陳情に行ってきたんです」

 

 

お店のご主人の名前は鈴木章悦さん。向かいのお土産物屋「信州屋」の四代目にあたるんだとか。

 

「十和田山は、実は出羽の羽黒山、下北半島の恐山と並ぶ三大修験山の一つだったんです。修験者が山から降りて一服する所だから、この地を休屋と言うんです」

 

──へぇ、そうやったんですか!

 

「江戸時代には十和田神社もこんなに栄えていたんですよ」と、鈴木さんは古地図を見せてくれました。

 

十和田湖を愛して止まぬ人に出逢えて、ますます心が温かくなりました(^0_0^)  鈴木さん、夢が叶いますように☆☆☆