2013.09.21 《落語と錦影絵の会》

20日(金)、和歌山県民文化会館小ホールにて「落語と錦影絵の会」が開かれました。

 

錦影絵ってご存知ですか?

江戸時代末期に生まれた見世物の一つで、オランダ伝来の幻灯機を使って和紙のスクリーンに写すフルカラーの映像なのです。江戸では「写し絵」と呼ばれ、日本のアニメの原点とも言われています。

 

幕末から明治・大正時代にかけて、神社の境内などで盛んに行われていたそうですが、映画の誕生とともに急速に廃れてゆき、今では殆んど観ることができなくなってしまいました。

 

しかし、戦後、京都・伏見の山田さん宅に残っていた装置一式をウチの師匠、米朝が譲り受け、その技を米朝の門弟が習得し、今に至っているのです。

 

演じ手は二人。真っ暗な中で「風呂」と呼ばれる幻灯機と種板を操りながら台詞(セリフ)を喋る作業は、なかなか至難の技。過去においては「小米&南光」や「吉朝&米左」のコンビが演じてきましたが、現在は「まん我&吉坊」が担当しています。

 

前半が落語会、後半が錦影絵という今回のプログラム──。和歌山県民文化会館のお客様はとても陽気で、最初から大いに盛り上がりました(^o^)/

 

ちなみに、小ホールの緞帳の絵柄は「大国主命と須勢理姫」(保田龍門画)です。

 

『つる』米輝

『寄合酒』吉坊

『酔っぱらい』まん我

『豊竹屋』米左

『くしゃみ講釈』米團治

    〈中入〉

「錦影絵」まん我&吉坊

   三味線…大川貴子

   鳴物…米左&米輝

   解説…米團治

 

滅多に見られないということもあり、お客様にはかなりの好評をいただいたみたい(^ー^)

 

まん我君と吉坊君の呼吸(イキ)もピッタリでした(^0_0^)

 

貴重な種板の数々。道具の管理こそ大変です。米左君、ご苦労様!

 

次回は11月に島根県松江市で演じます。乞う、ご期待☆☆☆