2014.12.08 《「落語で考えよう! 消費者問題」 by 慶治朗》

皆様、ご無沙汰しております。米團治の三番弟子、慶治朗でございます! 今回は、うちの師匠…ちょっと多忙に付き、久しぶりに私が代筆させていただきます!
  
12月7日(日)は京都市下京区にある京都産業会館、通称きらっとプラザの8Fシルクホールにて「消費者啓発事業『米團治さんと一緒に落語で考えよう! 消費者問題』」がございました。
 
この会は、年々手口が巧妙になり、被害がなかなか減らない悪徳商法や架空請求について、一人でも多くの方に「被害の現状」と「ダマされないためにはどうすればよいのか」を知ってもらおうと、京都市と京都弁護士会の主催により開かれたイベントでございます。
 
ちなみに、今回の観覧方法は郵便ハガキでの応募によるものだったのですが、先着約800名の定員に対して応募が殺到したそうで、急遽抽選をされたのだとか。(外れた方、申し訳ありません!) スタッフの方も「これは普段まず無いことなんですよ!」と、やや興奮気味に話していらっしゃいました(^-^)
 
中井雅之アナの進行で、まずは主催者代表でいらっしゃる門川大作京都市長のご挨拶により、賑々しく開演です!
 
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控室にて市長と師匠のツーショット☆☆
 
今回は、第1部「落語の部」と、第2部「ダマされないための座談会」という二部構成でございます。
 
 第1部「落語の部」
 
『動物園』 そうば
『道具屋』 米平
『地獄八景亡者戯(前半)』 米團治
 
やはり、会の趣旨もありまして、落語のほうも「客を騙す」という内容のものがかけられました。暖かいお客様で、一席目から大盛り上がりでございました!
 
えっ? 『地獄~』は「客を騙す」は関係無いのでは…ですか? 確かに、私もそう思っていたのですが、そこはそこ、師匠は会の最後できっちり締めてはりましたので、また後述させていただきます。
 
さて、休憩をはさんで、第2部でございます。
 
ここからは、専門家の方にもお話しをお伺いするということで、京都弁護士会の二ノ宮弁護士、京都市消費生活センターの廣瀬相談員、京都府警の水野警部をお招きしての座談会──。
 
専門家の方をお招きしての座談会なので、お話しもやや硬くなってしまうかなぁと思っておりましたが、全くそんなことはなく、途中に“ミニドラマ”も入り、詐欺の具体的なやり方が紹介されるなど、楽しんで学べる内容になってございました!
 
色々な教訓、注意すべき点が紹介されていましたが、中でも私にとって印象深かったのは──、「私は決して騙されない!と思っている人ほど騙されやすい」という箇所でした(・・;)
 
「騙されない」と思っている人は、いざ詐欺に出くわした時に「やり込めてやろう」と考えて逆に用意周到な犯人にしっぺ返しをくらったり、また実際に被害にあってしまった時に「騙されたかも」と少しは感じても、見栄が前に出て人に相談できず、取り返しがつかなくなってしまったりするのだそうです。
 
ですので、こういった犯罪に対して最も肝に銘じておくべきことは、「ええ格好はしない!」ということだそうです! 私もこれから気をつけます( ̄^ ̄)ゞ
 
そして、座談会の最後で師匠がこう締めてはりました。
 
「私の師匠、米朝が著作で述べておりましたが、落語という芸はお客さんを催眠術にかけ、どんどん噺の世界へ引っ張っていき、サゲで現実に戻し、『これは嘘の話しですよ』とタネ明かしをする。『騙す』という点では、落語も詐欺と同じようなもんかもしれませんね(笑)」と。
 
世の中の「騙す」いろいろが、落語みたいなものばかりになれば素晴らしいのになぁと、しみじみ思った次第です(^-^)/
 
追伸──。
 
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ちなみに、この日、楽屋でいただいたお弁当は、京都の遊食邸さんの「こだわり自然弁当」というものだったのですが、師匠がいたく気に入られ、「また食べとなった! 慶治朗、買うて来い」と、翌日買いに走らされました(笑)
 
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      By 慶治朗