2015.01.21 《米八兄さん、逝去》

20日(火)、私の兄弟子の桂米八さんが食道癌のため、亡くなりました。享年58歳。

姫路出身のお兄さんが同郷の桂米朝に憧れ、その門を叩き、弟子として認められたのが、昭和49年のこと。当時、私はまだ高校1年生でした。

米朝宅の決して広くない内弟子部屋で、千朝・吉朝・米八のお三人が賑やかに暮らしておられたのを、今も懐かしく思い出します。

師匠・米朝から「米八! お前、独楽をやれへんか」と言われたのを機に、曲独楽の伏見紫水師匠のもとで研鑽を積み、「噺家であれだけ独楽を回せるやつはおらんで」と絶賛されるほどの腕前になられました☆

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上方落語協会が主催する彦八まつりでは、毎年、率先して私の“射的”の屋台のお世話をして下さいました。

とても話好きなお兄さんで、三年前に身体を患われてからも私が見舞いに行く度にいろんな話をして下さり、どっちが見舞っているのか分からないぐらいでした。

しかし、今年に入ってからは声も出せぬ状態に…。最後に見舞ったのはお亡くなりになる二日前。この時ばかりは、私が一方的に話し掛けました。貝塚寄席での私の失敗談や、彦八まつりでの思い出。果てはフランス語の落語まで…。それに対してお兄さんは両手を動かしながら一生懸命応えて下さいました。

今は苦しい闘病生活から解き放たれ、あの世から笑顔でこちらをご覧になり、やはり我々に色々と語り掛けておられることでしょう。

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米八兄さんのご冥福をお祈り致します。