2015.05.15 《イケメン家元──未生流笠岡》

先日、KBS京都ラジオの「本日、米團治日和。」にお迎えした華道「未生流笠岡」三代家元の笠岡隆甫さんは、めっちゃカッコ良かった!

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「イケメンとは、こういう人を言うのだろう」と思いました(^0_0^)

直角二等辺三角形の美しさを踏まえつつ、花を並列するのではなく、ずらすことにより対比の妙の芸術を確立した華道「未生流」。その伝統様式に、西洋の園芸植物の盛花を独自の手法で融合させた(現・家元の曾祖父にあたる)笹岡竹甫氏が新しい流派を打ち立て、祖父にあたる二代目が「未生流笹岡」という名前を創設されたのだそうです。

第三代家元の隆甫さんは物心ついた時から、家元への道を歩むべく育てられ、ご自身もそれを当たり前のこととして受け入れ、とても素直にまっすぐ育たれたご様子──。家元たる者、かくあるべきなんですね。家元制度ではない落語の世界に生まれ、その道を歩むことになった私は、いろんなことを考えさせられました。とても勉強になった次第☆☆☆

杜若(カキツバタ)が未生流笹岡の最も大切とする題材(流花)なのだとか。ちょうど今が旬!

そこで私はこう訊きました。「“いずれあやめか、かきつばた”という言葉がありますが、菖蒲(アヤメ)・花菖蒲(ハナショウブ)・杜若(カキツバタ)って、違いが分かりにくいですよね。簡単に見分けられる方法はあるんですか」。

すると、隆甫さんはとても明解に答えて下さいました。

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「まず生育する場所で言うと、湿地で育つのが杜若、陸地で育つのがアヤメ、その中間地帯で育つのが花菖蒲です。次に花で言うと、花弁の根元に白い線が入っているのが杜若、黄色い線が入っているのが花菖蒲、綾目(アヤメ=文目)模様が付いているのがアヤメです」と。

なるほど! 私は一瞬にして目からウロコが取れました(^0_0^)

そして、「これらはすべてアヤメ科に属します。ちなみに、菖蒲湯に使う菖蒲(ショウブ)はサトイモ科の植物で全然種類が違います」とも。

次々と明快に答えて下さる41歳の家元を前にして、私は「カッコええ!」を連発。そしていつしか、お花を習いに行きたい衝動に駈られていました(^ー^)

「未生流という名前の意味は、未だ生まれずということ。花として生まれる前のことにも心を巡らせましょうという教えなのです。太陽や大地の恵みにより花も咲くし、我々も生かされているんですね。そこに思いを馳せながら花を活けることが華道の精神だと思います」。

イケメン家元のお話しの続きを知りたい方は、毎週水曜日の夕方5時半、KBS京都(1143khz)をお聴きあれ! 今月末まで登場されます(^ー^)

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本日、米團治日和。」 番組スタッフも全員京都在住の京都大好き人間です♪