2015.09.25 《なんで俺やねん》
今朝、三平くんから電話が入り──、
「おはようございます。お兄さん、こないだ大須演芸場で長襦袢をお忘れになりませんでしたか?」
瞬間的に「えっ、そうなん…いや、ひょっとしたら、そうかも…」と曖昧な返事をしながら、ケータイ片手に衣裳箪笥へと一目散に駆け出す私。
「どんな襦袢?」と訊いたところ、「白襟の付いた絽の襦袢です」と言うので、「あぁ、それなら違う。僕は名古屋には単衣の着物しか持って行ってなかったから」と答えたところ、「でも、お兄さんの背丈にピッタリなんすよ」と、まだ私への疑いが拭いきれない三平なのです。
おそらく、大須演芸場から「忘れ物です」との連絡が入った途端、「なら米團治だろう」という図式が出来上がっているのでしょうね。
そういや、博多天神落語まつりの時も、王楽くんから「歌丸師匠の羽織が無いそうなんですが、お兄さん間違えて持って帰っておられませんか」という電話があったよなぁ。
なんで俺やと決めつけるねん!
確かに私はかつて亭号を間違えて「三遊亭歌丸師匠」と言ったこともありました。その日、歌若くんのジャケットを間違えて着て出て行ってしまいました。
確かに私はコンタクトレンズを裏返しに嵌めたまま「視力が落ちた」と眼科を訪ねたこともありました。
入浴剤をマウスウォッシュと間違えて口に入れたこともあります。
落語会の当日、四国の観音寺駅で降りるはずが、寝過ごして川之江駅まで行ったこともありました。
私の逸話は枚挙に暇がありません。(詳しくはポプラ社刊の拙著『子米朝』をご覧あれ)
でも、それらはすべて“かつての私”です!
今はそんな失敗はしない…はず。
26日(土)27日(日)と続く今月最後の独演会でも失敗をせぬよう勤めます! 少なくともネタは忘れません( ^o^) どうぞ、よろしゅうお頼申します\(^o^)/