2015.12.31 《今年も訃報が相次ぎました》
NHKの「2015年を振り返る」番組を観ていたら、今年他界した著名人として次の6人の名前と享年が挙げられ、それぞれの映像や声が紹介されるシーンに出くわしました。
原節子(95)、水木しげる(93)、塩川正十郎(93)、北の湖敏満(62)、野阪昭如(85)、桂米朝(89)。
父の映像では、最晩年の舞台で南光兄さんと団朝くんによるインタビューに答えている姿が映されていました。
会場のお客様の質問を代読する団朝くん。「次に行く所は天国ですか? それとも地獄ですか?」という問いに対し、「楽屋やなぁ…次、行くとこは」と答えた米朝。
爆笑の中、場内割れんばかりの拍手喝采。私も舞台袖でこの当意即妙ぶりに感心していたことを思い出しました。
最期まで「笑い」を取ることを忘れなかった米朝──。改めて「偉大な人だった」と痛感するばかり。
今年は江戸落語でも入船亭扇橋師匠や橘家圓蔵師匠という大御所が他界されました。また、文楽では竹本源大夫さん、喜劇界では花紀京さん、漫才界では海原小浜さんに今いくよさん、浪曲の国本武春さんなど、芸能界だけでも沢山の逸材を失いました。
「ご冥福をお祈り致します」などという言葉が不遜に聞こえてしまうほどの方々ばかり。「冥途から福を授けて下さい」とお願いしたほうがよいのではないかしらん。
戦後70年──、これから日本はどこへ向かうのか、混沌としてゆく時代の中で、天上界から導いて下されば幸いです。長きにわたり、お疲れさまでした。
「嗚呼、どうしようもないな」と思われた時は、また生まれ変わって、日本をお救い下さいませ☆