2016.08.23 《宇治の神社仏閣》
この夏は京都府宇治市の名勝地へも足をのばしました。
KBS京都ラジオの「本日、米團治日和。」の収録で、宇治川の鵜匠、澤木万理子さんを訪ねたのがきっかけ。
幸い天気もいいし、折角だから、対談する前に宇治をゆっくり観て回ろうと思い立ったのです。
ここは宇治田原町での落語会へ向かう時には必ず立ち寄っていた所。
続いて──。
実は私、初めての参拝でした(^^;) いやぁ、京都でさえ、まだまだ知らないとこだらけ。
平等院は、そもそもは『源氏物語』の主人公、光源氏のモデルとも言われている源融(ミナモトノトオル)が営む別荘であったのだとか。
そう言えば、宇治は『源氏物語』の「宇治十帖」の舞台であり、平安時代の初めから貴族の別荘地として開けていた所ですもんね。
ときの左大臣であった源融の別荘地が宇多天皇の手に渡り、やがて藤原道長が所有するようになり、「宇治殿」と命名。そして、息子の頼通がこれを寺院に改め、「平等院」と呼ばれるようになったのだそうです。
「極楽浄土をこの世に出現させた御堂」と言われるのも、むべなるかな!
伽藍の中には立派な阿弥陀如来像が安置され、その周囲には「雲中供養菩薩」と呼ばれる沢山の菩薩像が飾られてあるのです。天女や奏楽隊の姿をした菩薩像が飛び交う構図からは、往時の煌びやかな様子がうかがえます。
でもね──。
ご本尊の阿弥陀さまが、ちょっと淋しそうでした。いや…かなりと言ったほうがよいかもしれません。寂しそうでした。
案内係の方に「この御堂でコンサートをされたことはありますか」と尋ねたところ、「私が知る限り、ありません」との返答。
そこで、私がさらに「阿弥陀さまの表情、淋しそうですよね」と被せたら、「そう言われたら…そうですかねぇ。確かに周りには楽器を持った菩薩さまがおられますので、何か演奏したら良いかもしれませんね」と答えて下さいました。
一度、御堂に相応しい演奏をされてみてはいかがでしょう?
いろんな思いを抱きつつ平等院をあとにした私は、宇治川の対岸にある宇治神社を目指します。
ウッティは今やみんなの人気者。宇治の名物は“ホタル踊り”だけではないのです。
それはさておき──。
ご祭神は応神天皇の御子にあたる菟道稚郎子命(ウジノワキイラツコノミコト)。ちなみに、その腹違いの兄が大鶺鷯命(オオサザキノミコト=仁徳天皇)です。
宇治神社からほんの少し山道を登った所に、宇治上神社がありました。
こちらのご祭神は、左殿が宇道稚郎子命、中殿が応神天皇、右殿が仁徳天皇となっています。
宇治神社と宇治上神社は二つで一対を成しているのだとか。
いろんな名勝地を回ったことで、澤木万理子さんとの対談にも深みが入ったように思います(^^)/
春夏秋冬、いつ訪れても穏やかな気持ちになれるのが、宇治の良さですね☆☆☆