2016.10.09 《「大須演芸場リニューアル1周年記念特別興行」in 名古屋》
名古屋市中区大須2丁目にある大須演芸場がリニューアルして、一年が経過。今月初めから10日まで記念興行が行われています。
思えば、昨年の春、根岸の女将さん(今は亡き先代林家三平師匠の女将、海老名香葉子さん)からお電話を戴いたのがきっかけ。
「新装オープンする大須演芸場に力を貸して下さいませんか」とのご依頼。私は躊躇なく「わぁ、嬉しいです。私でよろしければ喜んでお受けします」と返答。「但し、こけら落としの日が9月23日と決まっておりまして…連休中ですし、お忙しいでしょうね」「ちょっと待って下さい…あっ、この日だけ空いてます!」
ご縁を感じた私は、当日の“お練り”を存分に楽しみました\(^o^)/
あれから一年──。
再び記念公演にお声掛けいただき、光栄の至りです。
私は7日(金)と8日(土)に出演。
秋晴れのもと、大阪から新幹線で向かいます。
あっと言う間に名古屋へ到着。
まずは、真言宗智山派別格本山である大須観音に参拝☆
ご本尊は(四天王寺の観世音菩薩と寸分違わぬ御姿の)聖観世音菩薩。
昨年のセレモニーの時とは違い、参拝客は比較的少なく、ゆったりとお詣りできました。
この寺は、もとは尾張国長岡庄大須郷(現在の岐阜県羽島市大須)にあったのだとか。
1324(元享4)年、後醍醐天皇の勅願により、神仏習合の見地から、お寺の境内に北野天満宮が造営され、「北野山寶生院真福寺」という名称が与えられたのだそうです。
徳川時代となり、家康公が名古屋城を守るために現在の地へ移転したとのこと。
大須観音を参拝した後、演芸場の近くに富士浅間神社があるのを発見!
こんな所に浅間神社が…と思いきや、これは15世紀末に、駿河国の富士本宮浅間神社の分霊を当地に奉斎された神社だったのです。したがって、主祭神は木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)。
境内には「招き稲荷」や「白龍社」などの末社があり、実に爽やかな氣に満ちていました☆
そして、その北側に古墳を発見!
約1500年前の前方後円墳なのだとか。現在は円墳部のみが残されているだけでしたが、なんと名前が那古野山(ナゴノヤマ)古墳!
ここが名古屋の大元だったんですね。しかも、演芸場の真裏にあたるのです。
大須の商店街を、そして演芸場を残して行かねばならぬ理由がよく分かりました。
さて──。
特別興行は毎日二回公演で、東西からさまざま芸人が集まり、賑やかに繰り広げられました。
【7日(金)】11時開演の部
『牛ほめ』 春風亭朝之助
「曲独楽」 柳家三亀司
「漫才」 オレンジ
「粋曲」 柳家小菊
『天狗裁き』 桂米團治
〈中入〉
「マジック」 マギー審司
『三平伝』 三遊亭王楽
「漫才」 宮川大助・花子
【7日(金)】14時半開演の部
『寄合酒』 春風亭朝之助
「曲独楽」 柳家三亀司
「漫才」 オレンジ
『高砂や』 三遊亭王楽
「漫才」 宮川大助・花子
〈中入〉
「マジック」 マギー審司
「粋曲」 柳家小菊
『くしゃみ講釈』 桂米團治
【8日(土)】11時開演の部
『寄合酒』 春風亭朝之助
『勧進帳もどき』 旭堂左南陵
「漫才」 オレンジ
『味噌豆』 三遊亭王楽
「漫才」 青空球児・好児
〈中入〉
「粋曲」 柳家小菊
『子は鎹』 桂米團治
【8日(土)】14時半開演の部
『強情灸』 春風亭朝之助
「漫才」 オレンジ
『俵星玄番』 旭堂左南陵
「粋曲」 柳家小菊
『茶漬間男』 桂米團治
〈中入〉
『ん廻し』 三遊亭王楽
「漫才」 青空球児・好児
最後は舞台から客席に向かって手拭いを撒いて御披楽喜(オヒラキ)☆
沢山のご来場、心より御礼申し上げます(^人^)
東西交流のほか、名古屋在住の芸人の方々とも色んな話で盛り上がりました(^-^)(^^)/
そうそう、宿泊先のローズコートホテルでもらった「大須マップ」が大活躍(^^)/
各商店街の美味しい店が一目瞭然に把握できるのです。
きしめん、味噌カツ、ひつまぶし、ういろう、手羽先、小倉トースト…と、“名古屋”を満喫!
大須の商店街の皆さんの温かい心が伝わってきて、帰るのが惜しくなるほどでした。
これまでも落語会などで名古屋へ来る度に、時間の許す限り、街のあちこちを見てきたつもりですが、まだまだ知らない所があることに気づかされた次第。これから、もっともっと名古屋のことを探究しに伺いますね。
大須演芸場のさらなる繁栄を祈りつつ…名古屋名物をいただきます(^◇^;)