2017.01.10 《日向大神宮に参拝──権宮司さんがKBS京都ラジオに登場》
京都市内…しかも市街地からホン近い所に、こんな静かな神社があったとは…! ここを知ったのは、今から四年前のこと。
クルマを走らせながら三条通りを東へ進み、蹴上の交差点を通り過ぎたあたりで[←日向大神宮]なる看板を発見。その名前の大きさに驚き、指示通りに左折して狭い道をクネクネ上がって行きました。
ホンマに辿り着くんかいな…と、心配しかけた頃、突然、目の前に緑豊かな社叢(シャソウ)が現れたのです。
日向大神宮(ヒムカイダイジングウ)──。第23代顕宗天皇の御代に筑紫の日向の高千穂の峯の神蹟を移して創建したと伝えられているので、京都で最も古い神社の一つと言えましょう。
外宮と内宮があることから「京の伊勢」とも呼ばれていますが、こちらは一つの境内に両宮が存在します。
ご祭神は“お伊勢さん”とは少し異なっておりまして──。
外宮が天津彦火瓊々杵尊(アマツヒコホニニギノミコト)と天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)。
内宮が天照大御神(アマテラスオオミカミ)と宗像三女神、すなわち多紀理毘売命(タギリヒメノミコト)・市杵島比売命(イチキシマヒメノミコト)・多岐都比売命(タギツヒメノミコト)。
外宮に豊受大神ではなく、天地開闢に関わった天之御中主神が祭られているのが凄いですね。私が今思い出せる限りでは、出雲大神宮の奥宮と箱根神社の元宮…それぐらいかな。尤も、籠神社の奥宮である真名井神社のご祭神・豊受大神は「亦の名を天之御中主神」と記してありまして…このへんは元伊勢信仰の複雑なところ(^^;)
そして、ここには実に沢山の摂社末社があるのですが、眼目の一つが天岩戸(アマノイワト)。
天岩戸は全国各地にありますが、通り抜けができるのは、ここだけ!
そこには[戸隠神社]と書かれた立て札があるのです。伝説によると、岩戸に隠れた天照大御神が天鈿女命の妖艶な踊りに誘われて顔を出した時、再び戸を閉めないようにするため、天手力男命がその戸を遠くへ放り投げ、信濃国まで飛んで行ったのだとか…。そこで戸隠神社と名づけられたとのこと。謂われを聞けば、ありがたや(^人^)
日向大神宮の西側は東山区、東側は山科区。そう! ここは南北12㎞に及ぶ東山三十六峰のちょうど中間地点にあたるのです。
人知れず、御所へも比叡山へも琵琶湖へも行ける…ひょっとしたら“忍者の通り道”だったのかもしれません。
四年前に初めて来た時の印象を綴ったブログを、ここの権宮司さんが読んでおられたことから親しくお話しをするようになり、先日、KBS京都ラジオの“米團治日和”にお越し下さったという次第(^^)/
スタジオでは、日向大神宮の成り立ちや伊勢神宮との関係性、はたまた「人は他界すれば誰もが神になる」という神道の考え方や「神に仕えるとはどういうことか」といった精神論まで、大変わかりやすくお話し下さいました。
4日(水)の放送は終わりましたが、11日(水)もお話し下さいます。水曜の夕方5時半から、よろしかったら、お聴きあれ☆