2021.04.18 《<おりん>の世界》
一口に仏具の鈴(りん)と言っても、大きさや形態は様々。家の仏壇にちょこんと置かれて可愛く「チン」と鳴らすものから、お寺の本堂に据えられ「コ~ン」と響かせるものまで、多岐にわたります。
富山県高岡市で「おりん」の制作を営む株式会社山口久乗(やまぐちきゅうじょう)は、明治40年の創業以来、常に斬新な発想で、温かみのある音色を探求し続けてこられた会社です。
私は昨年の春に「久乗おりん」の存在を知り、音色の心地良さに魅せらてしまいました。ひょんなことから代表取締役会長の山口敏雄さんと文通が始まり、北陸での落語会に山口敏雄さん直子さんご夫妻がお越し下さるようになったという次第。
二度ばかり、お店を案内して下さり、その度にいろんな種類のおりんを鳴らしました。おりんの面白さは、音階の異なるおりんを同時に鳴らしても、決して不協和音にならないところにあります。それぞれの音色に酔いしれ、高岡の地酒にも酔いしれました(^◇^;)
高岡市は富山県でありながら歴史的には加賀藩(前田家)の統治下にあったこと。それが独特の文化を生み出す要因になったと言えましょう。早くから銅器の鋳造師が集まり、金物の町として栄え、高岡大仏までこしらえたのですから…。
なんとそこにも「久乗おりん」がありました。鳳徳山大佛寺は自由におりんを奏でることができる楽しい尼寺でした(^-^)/
細長い棒で日本の伝統工芸である数々の鈴(りん)を鳴らし、世界中に「愛と調和」を響かせる! これがホンマの「おりんピック」😅