2015.11.28 《「大阪 平成中村座」観劇 @ 大阪城西の丸庭園》

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26日(木)、大阪城西の丸庭園特設会場で開かれた平成中村座を観劇。感動しました( ^o^)/

かつて“唐十郎のテント芝居”に触発された十八世中村勘三郎丈が、長年の思いであった独自の芝居小屋「平成中村座」を完成させたのが2000(平成12)年のこと。日本国内に留まらず、海外でも大絶賛を浴びた特設劇場が初めて大阪に出現したのは2002(平成14)年の扇町公園でした。その後、2010(平成22)年には大阪城西の丸庭園で上演されましたが、その二年後に勘三郎さんは他界。ファンは悲しみに包まれました。

でも、それから三年──。

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長男の勘九郎くんを中心にした「平成中村座」が大阪城西の丸庭園に戻ってきたのです!

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私は千穐楽の夜の部を拝見☆

近松門左衛門の浄瑠璃『平家女護ヶ島』の二段目「鬼界ヶ島の段」をもとにした『俊寛』と、谷崎潤一郎原作、宇野信夫脚色による『盲目物語』の二本立て。

まず『俊寛』を中村橋之助さんが好演!    話が進むにつれ、俊寛僧都の哀れがそこはかとなく伝わり、幕切れで思わず「大当たり!」と叫んでしまいました(^0^;)

芝居が盛り上がった理由の一つに、中村鶴松くん扮する千鳥の表現力が挙げられます。島の海女である千鳥の性格が生き生きと描写され、チョボ(文楽で言うところの床)の竹本六太夫さんの語りとも見事に調和し、丸本歌舞伎(=義太夫狂言)の妙味を堪能することができました☆☆

続いての『盲目物語』は若き中村屋(六代目中村勘九郎)の熱演が光りました。座頭弥市と豊臣秀吉の二役早替わり、中村扇雀さん扮するお市の方との(三味線と琴による)舞台上での二重奏など、しどころ満載の役を堂々と演じ切り、会場は総立ちのオベイション☆☆☆

弟の七之助くんの見事な演技にも感服!    新たな中村屋の隆盛を予感した次第(^-^)/

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勘九郎くん扮する弥市の「思えども、その色 他人(ヒト)に知らすなよ。思わぬふりして、忘るなよ」というセリフ──、今も脳裡を駆け巡っています(^^)/