「言いたい放談」<1>(2007年4月13日)
先月、中国に行ってきました。北京大学の日本語学科の学生たちに向けての落語会。いやぁ、驚きました。日本語を話せる人がこんなに多いとは・・・。
まず、私は言葉の洒落に挑戦。「向うからお坊さんが来たよ」「そう」。「お坊さんが二人来たよ」「そうそう」。「十人来たよ・・・」で、爆笑。
よし、これなら行けると、私は「動物園」というネタを演じました。満場244人の笑いの渦に、「はて、日本でここまで受けたことあったかな」と、少し恥ずかしくなりながらも落語は無事終了。続いて質疑応答へ。
ここで、大阪人の私は「違う」と「ちゃう」の違いを説明しました。「違うという言葉は関西弁で『ちゃう』。違うのではありませんかは『ちゃうちゃう?』」。これが結構受けた。次に「あれは犬のちゃうちゃうではありませんか、というのは『ちゃうちゃうちゃう?』」・・・。これが受けなかった。あとできいたら、中国ではあの犬は「ちゃうちゃう」とは言わないそうだ。松獅犬と書いて、「リンシチュアン」やて。知らんがな。
同じ漢字でも、発音が違うから厄介ですね。桂小米朝は「クイ・シャオミンチャオ」となります。逆に中国人も王(ワン)さんが日本では「オウさん」と呼ばれます。お互い、相手国に合わせるんですね。
地名もそう。日本の大阪は「リーベン・ターパン」。但し、北京や上海、東京は読み方が変わりません。有名だから、統一して呼ばれるのだとか。私も早くどこへ行っても「カツラコベイチョウ」で通る芸人になりたいものです。
※一言加筆…2008年10月4日に桂米團治を襲名したので、中国では「桂米團治(クイ・ミントゥアンジー)」と呼ばれるようになりました。今では一日も早く「カツラ・ヨネダンジ」で通用する芸人になりたいものです。