②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<37>(2004年1月18日)

牛丼の吉野家が、カレー丼やイクラ鮭丼といった代替メニューを作りだした。米国でBSE(牛海綿状脳症)に感染した牛が見つかり、米国産牛肉の輸入が禁止されたためである。今は「特盛」の販売が中止されているだけだが、このままだと来 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<36>(2004年1月11日)

先週、月面着陸の映像の真偽について書いた途端、今度は「無人火星探査車スピリットが火星に着陸した」というニュースが飛び込んできた。新聞もテレビもトップ扱い。そりゃそうだ。日本もヨーロッパも失敗した火星着陸に、アメリカだけが […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<35>(2004年1月4日)

平成15年の大みそか――、私はテレビの前にくぎ付けになっていた。〝紅白〟でもなければ、〝レコ大〟でもない。テレビ朝日の『ビートたけしの世界はこうしてダマされた!?』という番組にである。 特に、「アポロの月面着陸はヤラセ映 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<34>(2003年12月28日)

最近、結構披露宴などで万歳をする姿がめっきり減った。昔は、駅のホームでもよく見かけたものだが・・・。 欧米人には万歳の光景が奇異に映るらしい。そりゃそうだ。両手を挙げて直立しているさまは、彼らには強盗にピストルを突きつけ […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<33>(2003年12月21日)

3年前のこと――。私ははじめて晩秋のヨーロッパを旅した。そのときのカルチャーショックは今も忘れ得ぬ。 それまでのヨーロッパ旅行はすべて春か夏だった。すなわち、太陽の光がさんさんと降り注ぎ、野原や窓辺には花が咲きほこり、午 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<32>(2003年12月14日)

私はベートーベンが大好きだ。日頃、自分はモーツァルトの生まれかわりだと吹聴しているにもかかわらずである。 モーツァルトは、借金まみれの生活の中で、何の陰りも見られぬ天衣無縫の音楽を生み出した。まるで神業だ。凡人がいくら努 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<31>(2003年12月7日)

現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説『てるてる家族』はご覧いただいていますか。舞台は、昭和30~40年代の大阪・池田市――、私は主人公の両親が経営する喫茶シャトーの隣で本屋を営む松本のおっちゃん役で出ています。大袈裟な自 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<30>(2003年11月23日)

今日は勤労感謝の日。紅葉をめでるに絶好の休日だ。 昔は新嘗祭(にいなめさい)と言った。「嘗」とは「饗」・・・すなわち、ごちそうを意味する。瑞穂の国(日本)の大王(おおきみ・天皇)が国民を代表して農作物の恵みに感謝する式典 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<29>(2003年11月9日)

え~っ、私のマニフェスト(政権公約)を申し上げます。 1.投票率を上げるため、2回連続して棄権したら10年間選挙権がなくなるという法律をつくります。そうすれば、国政への関心が高まること請け合いです。そして、18歳から選挙 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<28>(2003年11月2日)

夢路いとしさんが亡くなった。弟である喜味こいしさんとコンビを組んで六十余年――。いとこい師匠の漫才は、われわれ上方の芸人の範であった。決して客をいらわず、こびず、それでいて必ず客席に笑いの渦を巻く・・・。常に新作を手掛け […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<27>(2003年10月26日)

先日、私は芸能生活25周年記念落語会の一環で、熊本県山鹿市にある「八千代座」という芝居小屋を訪れた。 熊本空港からクルマに乗ること50分。八千代座に着いたとき、初めて訪れる土地なのにとても懐かしい気持ちになった。中へ入る […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<26>(2003年10月19日)

関西はクラシック音楽の愛好家が多い。聴き手というより、演じ手の・・・。 オーケストラの名前をざっと挙げると、大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、関西フィルハーモニー交響楽団、大阪シンフォニカー交響楽団、芦屋交響 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<25>(2003年10月12日)

今日明日は連休となる。また連休か・・・。嘆息してしまうのは私だけだろうか。 ハッピー・マンデーとやらで、いくつかの国民の休日が〝日付型〟から〝曜日型〟にシフトした。具体的には、「成人の日」「海の日」「敬老の日」「体育の日 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<24>(2003年9月28日)

最近、昭和30年代を振り返る企画をよく目にする。戦後の日本が、古き良き秩序を残しながらも、新しいスタイルを取り入れた時代。あのころを懐かしむ中高年のなんと多いことか!作家のなかにし礼さんもその一人。『てるてる坊主の照子さ […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<23>(2003年9月21日)

先般、NHK『イタリア語会話』の講師であるダリオ・ポニッスィーさんとオペラ談議で盛り上がった。 やはりオペラはイタリアが本場で、なかでもヴェルディ(1831-1901)とプッチーニ(1858-1924)が偉大なる作曲家の […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<22>(2003年9月7日)

落語が生まれて300年――。元禄時代に降って湧いたように誕生した。徳川幕府のもとで何十年も平和が続き、世の中に笑いを求める風潮が生まれた。殊に都会の人々は、懐にカネ、心に余裕を持つようになる。そんなときに現れたのが、噺家 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<21>(2003年8月31日)

劇団四季のミュージカル『美女と野獣』を見てきた。実は、8年前に東京と大阪で行われた日本初公演にも足を運んでいる。そのときは4回観た。ディズニーのアニメがそのまま具現化された舞台美術と、アニメ以上に夢々しい音楽に魅了された […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<20>(2003年8月24日)

新幹線の自由席に乗るたび思う。自由って何やろと・・・。自由席と言いながら禁煙席が増えてゆき、若い女性の隣にオッサンが座ると嫌がられ、混雑すると「自由席のお客様!ご協力を」と放送される。 ちなみに、自由席を英語で言うと、N […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<19>(2003年8月17日)

対立が激化するイスラエル・パレスチナ問題――。私は素朴に思う。パレスチナの人たちはかわいそうやなと・・・。 英国の二枚舌外交の結果、長年彼らが住んできた土地にユダヤ人国家が作られ、多くのイスラム教徒が追い出された(194 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<18>(2003年8月10日)

ハイウェイカードから5万円券と3万円券が消えた。大きな割引率がうれしく、ずっと利用していた私はがっかり・・・。表向きは「偽造カード防止のため」だが、「早く全車両をETC(自動料金支払システム)対応にしたい」というのが本音 […]

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桂小米朝の「新・私的国際学」<17>(2003年8月3日)

落語を演じることって、オーケストラの指揮に似ているなぁと思うときがある。プレーヤーでありながら、演出をし、ときには作者にもなる。 指揮者は音こそ出さないが、タクトを振ってオケに指示を与える。そこで彼らと同じ呼吸をしている […]

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桂小米朝の「新・私的国際学」<16>(2003年7月20日)

この夏、関西は虎フィーバーで盛り上がる。例年なら6月末で事実上シーズンを終えているタイガースだが、今年はすでにマジック45。リーグ優勝はまず間違いない。 「阪神優勝で景気回復や!」。俄然意気込む商店街だが、実際はどうなる […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<15>(2003年7月13日)

欧州連合(EU)の本部はブリュッセルにある。国連(UN)の常任理事国でもなければ、いわゆる経済大国でもないベルギーの首都がなぜ本部に選ばれるのか。それはベルギーが王国だからである。 「民主主義」が浸透している今日にあって […]

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桂小米朝の「新・私的国際学」<14>(2003年7月6日)

昭和38年、能・狂言・歌舞伎・落語・漫才・喜劇など、上方芸能の若き精鋭たちがジャンルを越えて集うサークルを作った。その名も上方風流(かみがたぶり)。以来40年――。今や、人間国宝にまで成長された同人たちが久しぶりに一堂に […]

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桂小米朝の「新・私的国際学」<13>(2003年6月29日)

私は路面電車のある街が好きだ。地に足がついてるって感じがしてね。函館、豊橋、岐阜、岡山、広島、松山、高知、長崎、熊本・・・。これらの地方都市は大都市よりも都会的だとさえ思ってしまう。 高度経済成長の余波で隅に追いやられた […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<12>(2003年6月22日)

今日は夏至。一年で最も昼が長い日である。明日からは日が短くなってゆくのだ(そう考えると気ぜわしいねぇ)。ところが、なぜか夏休みのころのほうが昼間が長く感じる。6月が梅雨であるため、日照時間が短くなることが一つの理由であろ […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<11>(2003年6月15日)

「財産税」「預金封鎖」、こんな言葉が雑誌に載り出した。4月下旬の「週刊ポスト」に始まり、今週は「週刊現代」や「SAPIO」にも登場した。 700兆円ともいわれる国の借金を、1400兆円に達する国民の個人資産から奪取して、 […]

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桂小米朝の「新・私的国際学」<10>(2003年6月8日)

今年も米朝一門が芝居に奮闘する時期がやってきた。松竹座6月公演『家光と彦左と一心太助』(澤島忠脚本・演出)。なにわの一心太助に扮する桂ざこば座長のもとで、私も連日いい汗をかいている。 寛永6年――。豊臣秀吉を滅ぼし、徳川 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<9>(2003年6月1日)

数々のタレントを世に出した元吉本興業の敏腕マネージャー、木村政雄氏が塾を開設する。その記念講演を聴きに行った。タイトルは『〝個〟の時代を前向きに生きる』。米朝事務所のもとで、芸歴25年を迎える私が今さらながら聴講したのは […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<8>(2003年5月25日)

経営悪化により、政府から2兆円以上の公的資金を受けることになったりそな銀行。今回の措置で、りそなの自己資本比率はBIS(国際決済銀行)基準の8%を大きく上回ることになる。 これではっきりしたね。銀行はつぶれないということ […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<7>(2003年5月18日)

大阪・船場の道修町。堺筋と交わる角に黒塀が印象的な商家がある。コンクリートで埋めつくされた都会に一風の清涼をもたらすこの建物は、接着剤「ボンド」で知られるコニシ株式会社の旧家である。 近世より薬屋を営んできた小西家が、こ […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<6>(2003年5月11日)

ビートルズやローリングストーンズが一世を風靡した1960年代、ベンチャーズの活躍も周知のとおり。その器楽性の高さに大いに触発されたギタリストがいる。 古川忠義――彼は単なるファンの域をこえ、ベンチャーズの四人のパート(ド […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<5>(2003年5月4日)

大阪府が抱える演芸ホール「ワッハ上方」が昨年度末をもって演芸場としての役目を終えた。一般の貸ホール、つまりは“公民館”になったのである。これからは、落語会も他の催しに交じって抽選で使用日時が振り分けられるようになる。 近 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<4>(2003年4月27日)

私はかなりのイタリア好き。料理はもとより、洋服、靴、自動車までイタリアン。「常々、日本の製造業を大切にと言うてるくせに、何ちゅうやっちゃ」とおしかりを受けそう・・・。誤解なきよう申し上げるが、私は落語家。着物はたくさんそ […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<3>(2003年4月20日)

今日でイラク攻撃が始まってちょうど一カ月。実は私、開戦の前日にイラク大使館でカシム・A・シャキル代理大使にインタビューしてたんです。株式会社シーブイ・ミックスの勉強会に呼ばれましてね。40分に及んだ話の要点は次の通り。 […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<2>(2003年4月13日)

拝啓、小泉純一郎殿。 昨秋、郵送した私案『一日で不良債権をなくす術』はいかがでしたか。紙幣をいくら刷ってもいいから、日銀に銀行の不良債権を全部買い取らせ、それと同額の国債を銀行に買わせる方法――。一瞬にして政府に金が入り […]

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②産経新聞「桂小米朝の新・私的国際学」
桂小米朝の「新・私的国際学」<1>(2003年4月6日)

お待たせしました。過激な発言で、周りをヒヤヒヤさせる小米朝が紙面に戻って参りました。読者の皆様のご賛同を得ることができ、「私的国際学」を再開いたします。どうぞ、よろしく! 昨年暮れに筆をおいてから約三カ月――。私の国際経 […]

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